「趣味は退職まで我慢しろ」は絶対に間違いだ

自分らしい道を切り開くのが大人の生き方

なぜかというと、そういった場合は全部が全部、中途半端になってしまうからですし、何よりも他人に甘えているだけの自分勝手な行為以外の何物でもないからです。仕事でも中途半端、趣味も中途半端では、正直、職場では周りに迷惑をかけ、趣味を中途半端にやってもフラストレーションがたまり自分に迷惑をかける、ということになりかねません。

そもそも何かを貫徹できない人は、ほかのことを貫徹できるわけがないのです。本連載でも何度か、趣味を充実させるのは仕事でキチンとした実績を残せるようになってから考えるべし、ということを述べていますが、それも同じ理由です。当たり前のことですが、自分の人生と切っても切り離せない仕事と、(趣味を含む)自分のプライベートの時間双方を大事にするべきです。

ある期間は仕事のみに注力する考え方

しかしその一方で、私を含む多くの人はそこまで器用でないがゆえに、仕事とプライベートの両面において自分自身が未熟な段階で、一度に両方を追い求めてしまうと、両方とも中途半端になってしまう可能性が非常に高いのです。

であれば、ある程度の期間はたとえば仕事のみに注力し、人並み以上に仕事で結果を出せるようになってから趣味を含めたプライベートの時間の充実に対する目配りをするという考え方もアリだと思うのです。

両面がいつまでも中途半端で終わらないように、言い換えるなら人生を中途半端に生きないために、ワークライフバランスに関しては最初からそのバランスを目指すのではなく、長期でそのバランスを考える、ということです。

自分が未熟な段階で、勝手に理想とする人生の形を決めてしまったり、勝手に仕事と人生両面における自分の限界を設定してしまい、目先の幸せやバランスしているように見える状態を目標として走り出すよりも、双方において究極を追い求め、本当の意味でのワークライフバランスを保つためには長期的な視野が必要ともいえます。

実際に私自身が仕事以外の充実をすべく行動を開始したのは35歳以降になってからというのは、そういった理由からです。そして今回の二刀流さんのケースでも、仕事を中途半端にしてほしくないというのも同様の理由です。

おそらくそういった決断をする前の段階におられるということは、趣味に関してはマジメに取り組むという意思決定や覚悟がすでにあるのでしょう。それは人生において追及したいことを見つけられたという意味でもすばらしいことです。ですから、趣味に対するコミットは心配していません。

あとは仕事へのコミットを継続する覚悟と意思さえあれば、誰にも迷惑をかけるものではない以上は、最後は二刀流さんの決断次第です。

いいじゃないですか、人生における目標はいくつあっても。それに、周りの生き方や常識に合わせる必要なんてありません。人生における正解なんぞは自分で考えればよいのです。

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