
「オーエス、オーエス」では勝てない?
「ッシャー!ッシャー!」「シュイ!シュイ!」
「イーシュ!イーッシュ!」
中央武道館内に綱を引く選手たちのブレス(呼吸)が響く。12月1日、千葉県市原市では「第30回千葉県綱引選手権大会」が行われた。
最も注目の高いチームは、日本の“綱引界”でも5本の指に入るといわれる強豪チーム「8'駆欧来」(バックオーライ)だ。
次の試合ではその猛者たちに、千葉の老舗チーム「下志津綱人(しもしづつなびと)」が挑む。
綱引の競技試合では、運動会などでよく聞かれた「オーエス、オーエス」という掛け声は聞こえない。“オー”で引くと“エス”で止まってしまうので、そこで綱を引かれるおそれがあるからだ。
声は出すほど体力を消耗するので、後方から指示出しをするアンカー以外、あまり声は発せず、選手は呼吸を合わせる。
「Pull(プル)!」という審判の合図で、ガチンコ勝負が始まった。全日本大会への切符がかかっている予選大会だけあって、応援にも熱が入る。


















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