「独立しても儲からない人」の残念すぎる行動

効率的に時間を使えるかが勝負を決める

私の現場での肌感覚からいっても、妥当な数字だと感じます。では、起業してしっかりと食べていけている人と、起業に失敗している人とでは、どこに差があるのでしょうか。

拙著『起業して食える人・食えない人』(日本実業出版社)でも詳しく解説していますが、起業がうまくいかない最大の理由は、サラリーマン時代の思考と行動原理を引きずったまま行動してしまうことにあるように思います。その一つが時間の有効な使い方です。独立して稼げる人と稼げない人にはどんな差があるのか。いくつかの例をご紹介しましょう。

●食える人は「電車が止まるとタクシーに乗る」
●食えない人は「電車が止まると『遅れます』と連絡を入れる」

先日、セミナー講師として登壇する会場に向かうため電車に乗っていると、車両トラブルが発生し、電車が止まってしまいました。数分しても動く気配がないので、私は電車をあきらめてタクシーで向かいました。

サラリーマン体質からの脱却を

もちろん、じっと待っていれば再び動く可能性もありますが、起業家にとって時は金なり。「電車が止まってしまったので、セミナーに間に合いませんでした」というのは許されません。もう二度とその会社から声がかかることはないでしょう。結局、タクシー代はかかりましたが、無事セミナーには間に合って事なきを得ました。「動くかどうかわからない電車にじっと座っている」という選択肢は、起業家にはないのです。

サラリーマン体質の人は、電車が止まると、まず会社やこれから会う相手に「すみません、遅れます」と一報を入れます。サラリーマンならこれで済むかもしれませんが、起業家の場合、「遅れます」では済まない場合もあります。相手は「しかたないですね」と言ってくれるかもしれませんが、遅刻したことで信用を失うこともあります。これから何か仕事を頼もうと思っていても、「遅刻してくる人は仕事もルーズかもしれない」という目で見られてしまうのは当然でしょう。

ある出版社の編集者に聞いた話ですが、今は売れっ子でも、「時間を守る」といった基本的なルールを守れない著者は、遅かれ早かれ執筆依頼が途絶えて消えていくそうです。また、大事な交渉ごとに遅刻すれば、どうしても下手に出なければならず、交渉の主導権を握れません。

稼ぐ起業家ほど遅刻をしません。彼らはたまたま電車が止まらなかったから遅刻しないのではなく、遅刻をしないような準備をしているのです。具体的に言えば、待ち合わせ時刻ギリギリに着くように逆算して移動することはありません。もし何らかのトラブルがあっても、問題なく到着できるように余裕をもって出発しているのです。

私の場合は30分前に目的地に到着するようにしていますが、30分の余裕があれば、1本電車に乗り遅れたり、途中で腹痛に襲われてトイレに駆け込んだりしても十分間に合います。「30分も前に着いて、時間を持て余しませんか?」と聞かれることもありますが、近くのカフェに入って打ち合わせの資料をもう一度、見直すこともできますし、メールの返信など細切れの仕事を終わらせることも可能です。何よりも心を落ち着けて、交渉や打ち合わせに臨むことができます。

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