ゴルフもチーム戦

今年の秋はレギュラー、シニアツアーともに多くの試合に出させていただきました。特に沖縄での日本オープンはジャンボ尾崎、中嶋常幸、そして私と、昔からのゴルフファンはご存じのとおり「A・O・N」で予選ラウンドを同じ組で回らせていただいたんで、ファンの方々も喜んでくれましたが、自分たちも昔を懐かしみながらゲームを楽しめました。3人が一緒の組で回ると、皆がそれぞれ歳を重ねたことを忘れ、昔と同じプレーをしようとするんだね。で、時々それができると互いにニンマリ、でも、皆そんな気持ちがあるから今もプレーを続けられていると思うんです。歳だから「まあ、いいや」と思ったら選手としては終わりです。

続いての試合、日本シニアオープンは38位、富士フイルムでは37位。どの試合も出場最高齢ですから、「よくやってる」と人には褒められますが、心の中では「できればベスト10に入りたかった」なんて思っているんですから欲の深いゴルファーです。ゴルフは個人競技だから自分一人が頑張ればいい成績を収められる。そう思いがちですが、ジャンボや中嶋といった強烈なライバルがいたからこそ、互いに技術が磨かれるものなのです。そして勝った喜びを分かち合ってくれる家族、選手と一緒に戦ってくれるキャディーの協力など、ある意味ではゴルフもチーム戦なんですね。

それにしても、私のキャディーの仕事は大変ですよ。以前は海外の試合が多かったんで、飛行機から宿の手配、それに車の運転。当然、会話は英語だから話せなくちゃいけない。そして試合中はバッグを担いで選手の呼吸に合わせて歩く、実はこれが結構難しい。選手も生き物だから、体のコンディション、気温や風、その日の気分によって、昨日と同じ場所からのショットでも使うクラブが違ってくるのです。選手がセカンド地点でピンの位置を見て、右手をそっと斜め横に伸ばすと、そこにキャディーバックがあって使いたいクラブがいちばん触りやすい所にあると合格。それができるのが、2006年からキャディー兼マネジャーをお願いしている村田一治君です。

経歴をご紹介をすると、いかに私に必要な人材かがわかると思います。大学時代からプロを目指し、日本のゴルフ場で研修生をしていましたが、その後渡米、フロリダのオーランドで10年間ミニツアーに参加、帰国後はアジアンツアーに3年間出掛けるなど、いわゆる国際派の苦労人ゴルファーなのです。その後プロゴルファーはあきらめたと聞いたんで、以来キャディーをお願いしているんですが、その体験からでしょう、人のアシストが非常に上手、ナイスショットの喜びやミスショットの悔しさを選手と一体となれる人なのです。だからプレーだけに集中できるんですね。村田君をはじめ歴代のキャディーに恵まれたからこそ、今の自分があると常々思っているんです。

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