30代夫婦が、あえて産まない決断をした理由 2人で生きていくことが大切だ
少子化の今、産まないという考え方は“悪いこと”なのだろうか。
高齢経済社会研究センターでは、厚生労働省が毎年発表する都道府県別の合計特殊出生率について、全国値と比較可能な平成 26 年の都道府県別の合計特殊出生率を計算し、以下のように発表した。
1位:沖縄県(1.88人)、47位:東京都(1.20人)
地方に比べ女性の自立が進んでいる都会では、晩婚化が進み“出産”から少しずつ遠のいてしまう現状がある。このままでは少子化が進み、2060年には65歳以上の高齢者が、日本全体の約40%を占めると言われているのだ。
多くが出産を望み、命が生まれることは素晴らしいことだ。しかし、“産まない”という選択肢を選ぶことも否定はできない。決して子供が望めない体でもない、嫌いなわけでもないが、産む決断と同じように、産まない決断をする女性も増えている。
前回は20代にして産まないことを決意した和香を紹介したが、今回は30代夫婦が決断した「DINKS」という在り方について紹介する。
「DINKS」=意識的に子どもを作らない共働きの夫婦
東京カレンダーWEBでも以前から「DINKS」という言葉を使っていたため、聞き慣れている人も多いだろう。DINKS(=Double Income No Kids)は意識的に子どもを作らない共働きの夫婦のことを指しており、国内では360万世帯を超える。1980年代の後半、バブル期に大きく増加し、東京を中心に今でも緩やかに増え続けているのだ。