ハーバード卒であらずんば、人にあらず!? エリートが築く「学歴ブロック経済圏」

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さて、そもそも海外の優秀な若者たちも大抵の人は日本と同様、社会システムの中で選抜されてエリートと言われているものの、何をやりたいかわかってない。

先日、私はシンガポールのカフスリンククラブというバーで同僚のインド人(とにかくとにかくいっぱいいた)、シンガポール人(すごい美人だが残念ながら既婚)、中国人(上海出身で、お開きの寸前でやってきて解散を1時間ずらされた)、アメリカ人(石油採掘しているパーティモンスター)、ラトビア人(身長2メートル)と深夜まで飲んでいた。

このメンバーは、ご多分に漏れずシンガポール国立大学で学び、インシアード(欧州最高峰とされるビジネススクールで、シンガポールにもキャンパスがある)でMBAを取っているような、いわゆるエリート街道驀進中の方々である。

シンガポールのエリート達~首相の年棒は2億円

ちなみに、シンガポールでは早い段階から学生の選抜が行われており、18歳の時点で奨学金をもらった段階から、「将来は政府機関のどこでいつまで働く」といったコミットメントをして最高学府に進学する人も多い。この“あまりに早期の段階でのキャリア選択”には批判も強い。しかもその“早期のファストトラック”に乗っていないと、昇進し、高い給料を得ることができないため、国内でも反省が広がっている。

ここまでは日本でも同じような話を聞くが、違うのは国家公務員という職業がいまだにトップティア(一流)の人材を引き付けている点だ。

日本ではあまり知られていないが、シンガポールの政治家や公務員は世界有数の高給取りである。驚くべきことに、首相の年棒は300万シンガポールドル(約2億円)を超え、オバマ大統領の4倍くらいの給料をもらっているのである。

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