超人気「シェイクシャック」、今後の出店は? 恵比寿にオープンした2号店も好調
また、毎年、5月の1カ月間は「グレートジャパニーズシェイクセール」と銘打ったチャリティ月間となっている。1口200円の寄付を行うごとに、次回使えるシェイクチケットをもらえる。このおカネは東日本大震災の被災地に住む子供たちの支援を行っている「ハタチ基金」および、熊本地震の被災者支援を行う赤十字に寄付される。シェイクシャックの「サムシンググッド」の活動が受け皿となって、客やスタッフに参加してもらい、より多くの人に社会や環境への意識を持ってもらいたいという狙いだ。同様の取り組みはアメリカでも行われている。
「そもそもマディソンスクエアパークの1号店の前身となった小さなホットドッグカートが2001年に出店されたのも、“街の環境・治安の維持向上”が大きな目的だった。また環境に関しては、店舗内装の一部に廃材を用いるなど、配慮している」(角田社長)。
日本においてもその方針は貫かれており、1号店、2号店ともに、ボーリングレーンの廃材を使ったテーブルを設置している。
今後の出店は?
では、今後の出店はどのようなペースで進んでいくのだろうか。
「2020年までにあと8店舗と発表している。近々では東京が中心になる。店舗の数よりも、立地そのものの魅力が大切。“ぜひここに出店したい”という場所をつねに探している。瞬間的なブームで終わらせないための重要なポイントだと考える」(角田社長)。
日本に上陸して間もないゆえ、目新しさや、食材へのこだわりの部分が注目されがちなシェイクシャック。しかし今回みてきたように、社会や環境に対する取り組みもユニークな企業だったのだ。そしてそれは、さまざまなブランドを日本でヒットさせてきた、サザビーリーグも大事にしているところだという。
「日本人は世界の中でも、支払ったものに対する価値、つまり対価を判断する基準が高い。特に今年は昨年に比べても価格への感度が鋭くなってきていて、 手頃な価格で、しかも高品質なものでなければ納得しない。競争が非常に厳しくなっている。パートナーを選ぶ際の条件はさまざまだが、いちばんのポイント となるのは価値観が共有できるか、信頼関係が結べるか、ということだ」(角田社長)。
角田社長も語るように外食産業においては昨今、競争激化とともに、各社が提供するサービス、商品のレベルも高くなり、ハードルは高まる一方だ。先般発表されたシェイクシャック全体での2016年1~3月期の売り上げは、5420万ドルと、前年同期に比べて43%の大幅増となった。店舗数(1年以上営業している店舗)の増加が主な理由のようだ。追い風の吹くシェイクシャックにとって、日本での展開はここ一番の勝負どころと言えるだろう。
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