初めての宴会幹事に贈る「5つのオキテ」 幹事の仕切りぶりは仕事の評価に直結する
「また、幹事は当日もバタバタしがちなため、途中で『店がわからない』『駅についたけどどこ?』などと電話の問い合わせに忙殺されないようにするのも狙い。丁寧に場所を伝えるのは手間なようで、結果として当日、幹事をラクにするための布石になるわけです」(吉山氏)
もちろん、2日前くらいには、参加者が忘れたりしないように、確認用のリマインド・メールも出しておこう。前日ではなく2日前なのは、ドタキャンが出た場合のリスクヘッジのため。たいてい、店側は「人数変更があれば前日までに連絡を」というキャンセルポリシーを持っている。これに対応するためには、連絡の往復を考えると2日前には確認しておきたい。
食事を先に済ませて宴会に備えるのも手
飲み会当日は、あらためて「幹事の仕事はあくまで裏方である」と意識したい。幹事とは、あくまで“裏方”のプロジェクトマネージャーなのだ。
そのため、乾杯の挨拶や、場の盛り上げ役といった仕事は、上長や話上手な先輩たちにうまくまわしてもらうのが正解。幹事はむしろ、後方支援にまわって「グラスがあいている人はいないか」「料理は足りているか」「泥酔してしまっている人はいないか」と、縁の下の力持ちを徹底するのが正解だ。
「その意味で、僕は幹事をするときは飲み会の前に、ササッと牛丼などで食事をすませておくことが多い。当日は、こうした裏方業務でなかなか食事にありつけないかもしれないですからね。また先に胃に何かいれておいたほうが、酒も酔いにくい気がする。もちろん、場を楽しんでもOKですが、幹事が真っ先に泥酔するようなことは避けておきたいところです」(吉山氏)
こうして一次会が終わったあとは、シームレスに二次会へと誘う配慮も見せたい。二次会の仕切り方は別の回で詳しく述べることにするが、一次会が終わりそうなあたりでそっと「このあと二次会にいかれる方いますか?」などと声をかけてもいいし、一人ずつ声かけして確認しておくのも手だ。
また終わり際、幹事は「忘れ物がないか」のチェックも怠らないようにしよう。大抵、誰かひとりくらいはケータイを掘りごたつの中に落としている。座敷の場合は、女性のハンカチが落ちている率も高い。最後、全員がはけたあとで、指差し確認するくらいの気持ちで、現場をまわろう。
以上、初めての幹事向けに、デキる幹事の基本テクニックをお伝えしてきた。「幹事力=仕事力」であることを、あらためて理解できたのではないだろうか。裏返せば、スムーズによい飲み会幹事を極めることは、仕事力を磨くことにもなる。幹事の機会があれば、面倒がらずに積極的に手をあげたい。ひいては社内の評価があがり、出世の近道にもなるに違いない。少なくとも、「宴会部長」は君のものだ。
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