前述の設問は、あくまでも「面接選考」であり、「6月から」としている企業の中にもすでに実質的な選考が進んでいる企業がある。近年、大企業の間では、面接選考解禁日前には「面接」という表現を使用せず、別の表現を使用している例が多くなっている。
最もよくあるのが「面談」。「面接」ではなく、「面談」と言い換えることで、学生には気軽に企業訪問しやすい雰囲気を醸し出しているが、多くの場合、実質的な選考が行われている。大企業を志望する就活生は、呼び出しの名目が何であれ、個人や少人数を対象としたものであれば、それは選考を前提にしていると思ったほうが無難である。
もちろん、企業によっては、純粋にセミナー参加者や応募者に対するフォローの一環として行われる場合もある。そこがやっかいなところである。ただし、水面下での選考に使用されていた場合には、「面接」を1度も受けていないにも関わらず、ある時期から企業からの連絡が一切途絶えるということが往々にして起きることになる。
「質問会」や「お話会」といった表現も
「面談」以外にも比較的多く使用されている表現が、「質問会」「ジョブマッチング」「模擬面接」の3つ。昨年の例ではあるが、「模擬面接」にいたっては、「模擬部長面接」「模擬役員面接」まであったという。これらに誘われた時には特に要注意である。参考までに、その他の実際にあったネーミングを挙げておこう。
なかには、「お話会」という名目で呼び出された学生もいる。幼稚園の催し物と間違えそうな表現であるが、いかに「面接」という表現を使用しないようにするか、企業側での苦労の跡が垣間見える。
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