ハウステンボスはディズニーのマネをしない 澤田秀雄HIS会長に聞く

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ただ、中国だけがアジアじゃない。ベトナムもカンボジアもミャンマーも、インドネシアもマレーシアもいっぱいある。ダメージはあるが、十分お客様は増やせるのではないか。

ハウステンボスでも、台湾、中国、韓国からのお客さんは減っている。だが、来場客数全体では30%伸びている。何かをあてにしてはダメ。ダメならダメでほかに手を打っていけばいいわけです。(日本からの旅行客についても)中国へ行かなくても、ハワイでも韓国でもインドネシアでもマレーシアでも、ヨーロッパでも行きますからね。

中国へ行かないからお客さんが減ってダメになるという発想はやめたほうがいい。他の国からの人を増やせばいいわけです。現実には確かに3~5割来ないですよ。だけどそれは言い訳であって、減った4割をどこで増やそうかと考えたほうが良い。だからハウステンボスは来場者が増えています。

――海外渡航客は今後も増加しそうですか。

アジアの人はもっと増えると思います。通信革命、ITによる情報革命が起こっていて、海外の情報が入手しやすくなっている。それとともにLCC(ローコストキャリア)が出てきて、運輸革命も起こっている。以前だったら何十万円かかった国へ5000~1万円で行けるようになるから、アジア全体が「大航海時代」に突入していくのではないか。

他の国の文化を知ることは良いことだ。いままでは悪いと思っていたけど、行ってみたら良かったとか。特に日本なんか、歴史もあるし自然もあるし、食事も美味しいし治安も良いから、どんどん来て見てもらったらいい。いらっしゃった方々はみな「良い国だ」と言ってくれますから。

もちろん旅だから、エンジョイしたり、楽しんだり、リフレッシュしたりする。旅をして楽しい間は、みんな戦争をしようと思わない。お互いが理解しやすくなりますね。

(撮影〈澤田会長の写真〉:今井 康一)

山川 清弘 「会社四季報オンライン」編集部 編集委員

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やまかわ・きよひろ / Kiyohiro Yamakawa

1967年、東京都生まれ。91年、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。東洋経済新報社に入社後、記者として放送、ゼネコン、銀行、コンビニ、旅行など担当。98~99年、英オックスフォード大学に留学(ロイター・フェロー)。『会社四季報プロ500』編集長、『会社四季報』副編集長、『週刊東洋経済プラス』編集長などを経て現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト、日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト。著書に『世界のメディア王 マードックの謎』(今井澂氏との共著、東洋経済新報社)、『ホテル御三家 帝国ホテル、オークラ、ニューオータニ』(幻冬舎新書)など。

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