松下よ、浪速の商人魂を取り戻せ
もう一度、優良企業のパナソニックが巨額損失を余儀なくされたのはなぜか?
を考えてみよう。やはり複数の理由があるはずだ。
生意気かもしれないが、気づいたことを言わせて頂きたい。
1)過去の成功体験が一番だと思い込んで同じことの繰り返しをしていないか?
2)率先垂範する人が減って、策を弄する人が増えていないか?
3) 偉そうにする人が増えて、着実な計画より大きな話ばかりをしていないか?
4) 基礎研究は時間が掛かるので人任せにして小さな利益ばかり追っていないか?
5) 松下幸之助さんの提唱した「ダム経営」(不測の事態に備え、経営資源をやや余裕をもって確保しておくこと)が、「ムダ経営」になっていないか?
パナソニックという会社には昔から続く「幸之助翁の精神」が生きていると思う。時には「真似した電気」と揶揄されても平気で恰好を付けない「浪速の商人魂」があった。偉大なる中小企業のスピリットや夢があって、不況になったら好況の時よりもさらに伸びるという心意気とDNAがあったはずだ。
日本という国も同じだ。かつては強さにあふれていたはずだ。ところが、知らず知らずに「金満国家」になってしまい、思い上がりがますますひどくなってきているのではないか。今の日本の政治も行政も、社会も教育も、大切なものを忘れてしまったとしか思えない。2011年の東日本大震災は、その意味で我々日本人に「警鐘」を鳴らしてくれたのではないのかと思う。
東日本大震災は日本にとっての「巨額損失の計上」だ。だが、明治維新と敗戦後の復興に次ぐ大改革のチャンスでもある。「今こそ国難を乗り越えて国民が一致団結して日本を変えなければならない」と松下幸之助翁が天国から語りかけている気がしてならない。
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