熊本地震、福岡市が「絞る支援」に挑んだワケ 「自己完結型」は新たなロールモデルになるか
16日には福岡地方でも震度5強の強い揺れを観測する中、FBでは福岡市の対策本部設置を報告。福岡市の被害を更新しつつ、熊本や大分への支援状況を説明した。
「災害対応は一般的には発生から72時間を人命救助優先とし、その後仮設住宅の建設などの生活支援を中心とする対応を経て、本格的な復旧・復興期へと移行していくことになります。被災支援については、その段階に合わせた支援を行うことが求められるのです。私自身もこのことは東日本大震災の時に学びました。現時点で市民の皆さんへ協力をお願いできることは義援金です」
提供を呼びかける物資は6種類に限定
そして17日、FBで支援物資提供の呼びかけをスタート。物資の持ち込み先は、統廃合により空いていた福岡市中心部の小学校。その際、「ペットボトルの水」「トイレットペーパー」「おむつ(子供用、大人用)」「タオル(未使用、未開封のみ)」「毛布(未使用、未開封のみ)」「生理用品」の6種類のみ受け付けることを明言した。
小学校の教室ごとに水、子供用おむつなどと場所を指定することで、持ち込みの時点から仕分けを行い、効率的に整理すると説明した。併せて、熊本市長と直接連絡を取り合いながらニーズを把握していると明かした。
17日夕方には、13時からスタートした支援物資受付の様子を報告。集まった物資は第1陣として福岡市の消防ヘリで熊本に運び、翌朝の10時までにはすべて陸路トラックに積み込んで運ぶことも付け加えた。翌日の支援物資も呼びかけた。
18日の夜には、市民に提供を呼びかける物資に新たに「ウェットティッシュ」「栄養補助食品」を追加。一方で毛布はリストから外した。その後、物資輸送の問題点を熊本市長に伝え、改善したことなども報告した。
一方、それ以外の支援についても、次のように説明している。
「福岡市役所は明日から避難所運営のノウハウを持つ福岡市の職員100人と、おにぎりマシン全国8割強のシェアを持つ福岡市の民間企業の不二精機(株)さんでタッグを組んで、熊本市で最も避難所の多い東区の50の避難所のサポートとおにぎり配布を行います」
19日も物資輸送の状況報告は続くのだが、ここで「被災した自治体に負担をかけない自己完結型支援。 私はこの災害支援方法の確立にチャレンジしたいと思っている」と思いを明かした。
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