九州「ハンズマン」の店作りが超型破りな理由 22万点の商品を「一目瞭然」に陳列する極意
強制的にやらせようとすると反発が起こります。争いになることも多かった。そんな日は、寝ている間も怒り続け、うなされるんです。次の日にお店に行くと誰もいない……という夢を何度も見ましたし、実際に何人も辞めていきました。
その8年間は、ゆっくり寝た記憶も休んだ記憶もありません。しかし、怒っても翌日「おはようございます」と言って元気に出勤してくれるスタッフがいる。なんてありがたいことだと気づいて、私は変わりました。従業員はお客様に喜んでもらうことに取り組み、私は従業員が喜んでくれることに取り組もうと決意したんです。
スタッフと「ただ一緒に過ごす」時間を大切に
現在、スタッフの平均年齢は40代半ば。私が1995年に入社したときは平均年齢が30代半ばだったので、当時いたスタッフが残ってくれている結果でしょう。従業員の最高齢は、園芸担当の女性スタッフで76歳です。
昔は従業員に対してピリピリしていたものですが、今は特に従業員教育はしていません。「従業員を教育する」という言葉が嫌いなんです。地域にあってよかったと言われる店になろう。そして日本一信頼され、喜ばれる店・担当者になろうね」と会社の方針は伝えますが、強制はしません。
いちいち言っていたら、イキイキと働けませんから。仕事は自分の意思でしてほしいし、従業員がやりたいと言ったことに対しては、むげにノーとは言いません。あとは私が頑張ればいい。教育したいと思うなら、まず社長が勉強するべきです。社長が勉強したら、従業員も変わります。
仕事以外の時間は、従業員のみんなと家族のような関係をつくっています。一緒に歌ったり、演奏したり、映画を作ったり。年に1回は従業員全員と話しますね。ハンズマンで働けてよかったと言われるのが社長の役割。100店舗になったとか、海外に出店したとかは結果です。会社を退くときに、あなたが社長で良かったと言われたい。それで十分です。
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