企業のアプリは不要?Facebookの強烈戦略 「メッセンジャー」が、すべての窓口になる
フェイスブックのエコシステムにいる人々が、テクノロジーのサポートを受けながら、プロダクトを活用する――。そんな姿をフェイスブックは描いている。テクノロジーの発展こそがフェイスブックユーザーの体験を左右し、進化させる原動力になっているという。
メッセンジャーは世界で9億人が使用
本題の「メッセンジャー」に戻ろう。
フェイスブックが「Messenger Platform」を発表したのは昨年のF8。ここで絵文字やアニメーション、外部アプリで作成したコンテンツなどをメッセージに簡単に挿入できる仕組みを開発者に公開した。それから1年を経た現在、「メッセンジャー」の月間ユーザー数は9億人に上り、iOSアプリとしては「フェイスブック」に次いで多く利用されているアプリに成長した。
フェイスブックはこの膨大なユーザー数を味方に、対話インターフェースでのビジネスサービス提供に取り組もうとしている。5000万件に上るフェイスブックページが、メッセンジャー上でeコマース、サポート、情報提供などのサービスを展開するようになれば、人々のモバイル活用の動向にも影響を与えかねない、大きな変動が起きることになる。
フェイスブックの思惑どおりにいくならば、多くの企業アプリがスマホのホーム画面から消え、ユーザーは広告にまみれたウェブブラウザーを開くことなしに、よりフレンドリーな「会話」によって、様々なニーズや問題を解決するだろう。
もちろん、今のメッセンジャーであっても、フェイスブックページを提供する企業とユーザーはメッセージのやりとりをできる。今回のイベントで新たに披露したのは、ユーザーと企業との会話のコミュニケーションを自動化することで様々なサービスを提供する「Bots for Messenger」だ。
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