グーグルの「AMP」導入をめぐる4つの疑問点 果たしてそれで儲かるのか?
パブリッシャーに向けた、グーグルのモバイルウェブ高速化プロジェクト「AMP(アンプ:Accelerated Mobile Page)」が、2016年2月24日にローンチされた。多くの大手パブリッシャーがオープンソースであることを喜んでいるが、AMPにはまだ未完成な点がいくつかあり、解決されていないこともある。以下にて、AMPに関する代表的な4つの論点を振り返ってみよう。
AMPに関する4つの論点
1 マネタイズ
最大の疑問点は、パブリッシャーがAMPのページをどれくらい収益化できるのかということだ。多くのパブリッシャーにとって半数以上のオーディエンスがモバイルユーザーとなるため、競合他社より優位に立つことが必要になる。忙しく働く人たちに、表示の遅いモバイルWebを待つ忍耐力はないため、このAMPが競争力になるのだ。
AMPは基本的に、速度が遅くなる要因となるWebページの情報をできる限り省いているため、モバイル端末で表示が早い。そして、どこのパブリッシャーも使用できるようになっている。
「ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)」や「ウォールストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal)」など、ペイウォール(課金制)を重視するパブリッシャーは、それを保持することも可能だ。しかし、プログラマティック広告の収益を増加できるヘッダー入札に、AMPは対応していない。