中国人は「何もない田舎」を心底求めている

観光の目玉がないと嘆く日本人に伝えたい

中国人はなぜ「農村」に向かうのか?(写真は桐廬莪山秘境山郷生活酒店)

約4カ月ぶりに中国を訪れた。毎回痛感するが、中国の変化はあまりにも激しい。都市部のトイレは革命的にきれいになり、カフェは画期的におしゃれになり、飲食店のサービスは3段跳びくらいの勢いで向上している。

1年前とは状況が異なってしまうことが多く、日本で報道する立場として、戸惑うことが多い。日本では中国経済に対する悲観的な報道が目につくが、正直いって、中国(の都市部)を訪れた私の印象では、経済悪化の暗い影はあまり見られない。

中国人は癒しを求めている

だが、中国で暮らしている中国人たちに話を聞くと、少し違った側面も見えてくる。あまりにも経済成長のスピードが速すぎ、変化が著しいため、彼らは日々の生活に疲れ果て、心の底から癒しを求めているように感じるのだ。

たとえば、私が以前書いた記事のように、中国人は心の豊かさを求めている。ブームとなっている日本観光旅行でも、銀座や浅草を団体で巡ることに飽きてきて、農村の素朴さや美しい自然を求める傾向がすでに出始めているが、それは中国国内にいても同じこと。昨今、都市部の富裕層の間では、週末になると都会を離れ、自然を求めてプチ旅行に赴くことが、静かなトレンドとなっているのだ。

この中国国内でのトレンドは日本ではほとんど報道されることはないが、彼らの心の内を知れば、今後インバウンドを推進したい日本の地方自治体や、自分たちの町には何も観光地がないと思っている(思い込んでいる)地方の人々にも光明が見えてきて、参考になる部分が多いのではないだろうか。

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