究極の健康食「クレタ島式ダイエット」の秘密 地中海に浮かぶ島が世界的に注目されるワケ

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食物に関する研究は、営利企業から多額の助成や奨励金を受けられる。クレタ島での食物と健康との関係に関する当初の中心的な研究結果が、企業の営利目的を満たすためラボから出た、信憑性の疑わしい情報の山の中に埋もれていってしまったことは、驚くにあたらない。

今日では色々な店でクレタ島産のオリーブオイルやチーズが扱われるようになった。これによってわれわれも、クレタ島の風味や、牧草で覆われた丘を自由に走り回って育った家畜の乳で作ったチーズを食べることができるわけだが、それだけでは終わらない。

「ダイエット」はもともとギリシャ語だ

地方で生産された、風変わりな風味や色合いを楽しめる多様な食べ物が、(栄養学的に) 最も旬な状態で手に入るため、どこにいても、クレタ式ダイエットを実践できるのだ。ちなみに「ダイエット」という言葉は、ギリシャ語で生活習慣という意味の「ディアイタ(diaita)」に由来している。魚や肉についても、繁殖期などに基づいた旬が存在する。

というわけで、今や最も大規模なカトリックの2つの断食が、羊の繁殖期である3月と、高温で土地が干からびる8月に行われるのは、キリスト教誕生よりもはるか昔からの生活習慣に端を発しているのだ。

クレタ島では、健康な将来を保障するため本当の意味で持続可能性を追求する姿勢が、食物が豊富な時にも実践されている。島で最も重宝されている食材の一部は、タコや小魚、巻貝、雑魚、小さな猟の獲物など、一般的に"劣っている”と考えられている魚や肉なのである。

私がクレタ島民の生活習慣を好んで実践するのは、同島の住民が受け継いできた4000年にもわたる食べ物の知恵を参照できることで、食べようとしているものが 「自分に良い」かどうかの判断を自ら下せるからだ。いくつかのシンプルなルールに従って栄養豊富な食材をストックしておきさえすれば、誰でもクレタ式ダイエットを実践できる。

1.オリーブオイルをたくさん摂ろう

約30年前までクレタ島民は、ほかのギリシャ人のおよそ5倍のオリーブオイルを消費していた(ちなみにギリシャ人1人当たりオリーブオイル消費量は世界一だった)。島民にとって、オリーブオイルといえばエクストラバージンであり、生産されたものは全て年内に消費される。

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