二次電池で世界をリードする韓国企業、次の市場開拓に備えよ
日本の市場調査会社IITはこの6月に、二次電池市場における韓国企業のシェアが今年はさらに高まるとする予測を発表した。2位日本との差はさらに広がる。
二次電池とは使い捨てではなく、充電して再利用できるリチウムイオン電池のこと。IITによると、小型二次電池でサムスンSDIはシェアを拡大してトップを維持し、LG化学はパナソニックを抜いて2位になる見込み。昨年は韓国企業のシェアが日本企業を上回った。
リチウムイオン電池は、1970年代に米国の大学が開発に成功、91年にソニーが商用化に成功してから日本企業が独走していた。2000年には二次電池のシェアは日本企業が95%を占めていた。韓国は00年にリチウムイオン電池の開発を始めたが、今や日本を追い抜いた。
二次電池市場は、電池の大きさで二つに分けられる。携帯電話やタブレットPC、小型音響機器に使われる小型電池市場と、電気自動車と大容量エネルギー貯蔵システムに使われる中・大型バッテリー市場だ。韓国企業が1位を走る市場は小型電池市場。自動車用バッテリーをはじめ中・大型市場では、まだ絶対的強者がいない。
世界中の企業が、新たな素材の開発に余念がない。リチウムイオン電池を完成車メーカーに供給している企業もあるが、限界はある。リチウムイオン電池では一度の充電で300キロメートル以上を走らせるのは難しい。