無くて七癖、あって四十八癖とはよく言ったものです。私の周囲には「関西のイメルダ夫人」と呼ばれるほど、安月給の夫の稼ぎで靴を300足持つのにまだ靴屋に通い続ける人、雨降りでも傘をさして家の外回りを掃除する人、誰からも称賛されている人のアラ探しをして悪口を作るのが上手な人など、いろいろです。
季節外れの高額な果物への欲求も、多分もっとおいしい旬のものがあるはずですから、それに食べ残して捨てるのを見るとほとんど浪費癖で、夫人にとっては季節の恒例行事のようなものですね。これらを止めるのはおカネがなくなることです。しかし立原様の場合、おカネは続くが、その妻の価値観や人間性に嫌気が差してきたということでしょうか。
妻を浪費家にした責任は、夫にもあり
裕福な家庭で育った人が、おカネを使うべき時にさえ使わないケチだったり、貧しい環境で育った人が一旦おカネを持つと、水を得た魚のように、じゃじゃ漏れのざるのような財布遣いをする人は珍しくありません。育った環境と金銭感覚は、必ずしも一致しないのです。
押しかけ女房同然だったとはいえ、夫人は貧しい育ちだから、金銭感覚も問題なかろうと解釈したのはあなたです。それに結婚前に彼女の悪癖を、あなたが見破れなかったとはいえ、そこまで金銭を補給し続けたのですから、今の夫人の浪費癖は、あなたにも大いに責任があります。
私の知人にもこのような人が何人もいます。ちょうど数学の方程式などの共通項のように、この人たちには見事に共通した部分があります。まず自分の食習慣が悪い。
太るのを気にする割にはお菓子などで空腹を満たすのが平気。だから家族の食事に気を配ることがなく、料理をするのも嫌い。
その理由は共通項ではありませんが、本当にあきれるものでした。ある人は「ドイツ製のン百万円したキッチンが汚れる」、ある人は「食べ物は何を食べようと他人は見ていないから、粗末でよい」、ある人は「どうせ作っても誰も食べない」(これはいつも作らないから家族は外食し、たまに作ってもタイミングが合わない悪循環)、などなど、まだまだもっとありましたがこのくらいにしておきます。
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