お気持ちは分かります。でも…残念ながらそれは無理です。無かったことにはできません。実はコレ、「交通事故を起こしてしまった! どうすれば無かったことにできますか?」と同じ意味の質問なのです。
もし万一、私たちが交通事故を起こしてしまったら、けが人の救護や救急手配、警察への連絡など、その場で迅速にやらなければいけないことが山ほどあるでしょう。ですが、当然ながらその中に「無かったことにする」は含まれていません。
実はインターネットの炎上も、交通事故と同じなのです。逃げ出したり、投稿そのものを無かったことにしようとすると、高い確率で状況が悪化します。「すぐに削除を!」と思いがちですが、本人が炎上に気が付いた時には、すでに多くの人たちが投稿の画像コピーを保存しています。慌てて消したところで「無かったこと」には出来ません。
むしろ削除することで、画像コピーに付加価値が加わり、拡散するスピードが加速します。人々の「逃がさないぜ!」という気持ちに火をつけ、炎上を一気に拡大させてしまうからです。拡散するのは、自分が失敗に気付く前、反省する前の姿。
たいていの場合、本人が炎上投稿を削除することで、最後の自爆スイッチを押してしまっているのです。
どうすればいいのか
炎上投稿は消さない、これが基本です。本人のオリジナル投稿が残っていれば、画像コピーに価値などありません。価値の無い情報は拡散しませんから、とりあえず最悪の事態は回避できます。そしてここからが重要。炎上の原因となった投稿に「続き」の物語、新しい動きを加えるのです。
自分の行動を素直に詫び、ネット上の反響に対し、補足すべき情報があれば補足、誤解があれば説明します。迷惑をかけた相手がいれば、その相手にどのようにお詫びをしたのか、また自分にペナルティが与えられたのであれば、可能な範囲でそれも伝えましょう。
この時、言い訳や反論をしてはいけません。なにしろ相手は100万人、よほどスジの通ったものでなければ、火に油を注ぐ結果になります。実際、ここで失敗している事例もたくさんあるのです。
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