青木&倉本会長は男子ツアーを再興できるか 過去のしがらみを捨てなければもう先はない

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今回の青木新任、倉本再任によって、ゴルフ界では「PGAツアー」の呼称問題が話題になっている。今後、メディアで目にすることがあると思う。
さて、今さらなのだが青木会長のJGTO(Japan Golf Tour Organization)が主管しているのが「ジャパン・ゴルフ・ツアー」というのは、おわかりだろうか。

JGTOツアーともいう。ゴルフをやっている人でもわからない人がいるかもしれない。ゴルフに興味がある人の中にはわかる人がいるかもしれない。ゴルフを知らない人はまったく分からないだろう。一般に「男子レギュラーツアー」というのがこのジャパン・ゴルフ・ツアーになる。

プロゴルファーを名乗れる資格は2つ

レギュラーツアーというのは簡単に言えば、出場資格を取れば出られるツアーでシニアツアーのように50歳以上などの条件はない。ややこしいのだが、PGAのプロテストに合格しても、JGTOのツアーには出られない。PGAのプロテストに合格していなくても、しかるべき推薦などJGTOの必要条件を満たせば、QT(クオリファイング・トーナメント)というツアー出場資格を争う予選に参加できる。世間的に「プロゴルファー」と認められる資格が2つある。

「ジャパン・ゴルフ・ツアー」という名称は「日本のゴルフの試合です」と、わかりやすそうなのだが、大まか過ぎてプロなのかアマなのかもよくわからない。まして、海外に行くと「JGTO」といっても通じないこともあるそうで、日本のプロが海外ツアーに行ってバッジを見せてもわかってもらえなかったという話も耳にした。各国のプロゴルフのツアー競技は「○〇〇PGAツアー」というのが普通。PGAという言葉が、この世界では共通語でもある。

この2つの団体ができてから「対立」している印象はぬぐえなかった。1999年にPGAの中にあったツアー部門が独立してできたのがJGTO。当時は「けんか別れ」だったのは事実だ。バブル期に男子ツアーは右肩上がりで成長し、賞金総額もPGA収入も上がっていた。ツアー部門としては主催者も含めてPGAを経由することで独自のやり方ができない不満もあった。

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