就職志望先を絞り込むための5つのポイント 大学3年生が2~3月にやるべきこと<4>

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■特権の魅力

「特権」とは、会社から与えられる環境や給与、福利厚生のことです。一般的には、会社説明会で特権の魅力について質問することは難しいものですが、「教育制度」に関する質問は許されます。実際、「教育制度の充実」を会社の魅力の1つとして謳(うた)っている会社は少なくはありません。

収入に関しては気にする人も多いでしょうが、初任給で就職後の収入の感覚をつかむことは難しいものです。初任給ではなく、年収をチェックするようにして下さい。年収は有価証券報告書に載っています。また、『就職四季報』や、採用HPにも、「特権の魅力」に含まれる福利厚生や教育・研修制度についてたくさん記載されています。

■「基本データ」の魅力

基本データとは、売上・利益・従業員数・設立年などのことです。企業の実力が示されています。これらのデータで同業他社を比較したり、過去数年間の推移を調べたりすることができます。

私の経験では、意外に学生は企業の従業員数を知りません。大手有名企業であっても従業員数は、意外と少ないことがあります。従業員数は採用人数と相関関係の高い項目ですから、確実に把握しておいてください。

優秀な学生には特別選考を用意

■志望企業の絞り込み

会社説明会やOB・OG訪問の目的は2つあります。1点目は、エントリーシートや面接時に問われる「志望理由」を明確なものにするということです。特に、「活動内容」の魅力や「風土・人」の魅力に関しては、実際に会社の人達と話さなければよくわかりません。

2点目は、優秀と認められた学生に対して行われる「特別選考」への招待を受けるという目的です。企業は説明会に参加した学生の中から、特に優秀と認めた学生を選考において特別扱いすることがあります。例えば、エントリーシートや1次試験を免除します。

もっとも、学生は企業が「特別選考」を実施しているのかわかりません。しかし、実施している企業は説明会の時の質問内容や、説明会終了後に提出を求める「アンケート」の内容を参考にしています。面倒くさいからといってアンケートをいい加減に書いたり、提出しなかったりでは、せっかくのチャンスを逃してしまいます。

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