JR東海の採用は、マネジメントに携わる「総合職」と、主に鉄道部門で現業や開発などに関わる「プロフェッショナル職」、エリアを限定した「アソシエイト職」の3つの職種に大別されており、さらに総合職とプロフェッショナル職は「運輸」や「車両・機械」などの系統に分かれ、全部で10の採用区分がある。
駅係員や車掌を経験
「総合職・事務系統」は経営企画や営業、財務や人事、広報などの業務で、主にマネジメントに携わることになる職種だ。だが、入社後は新入社員全員を対象とした2カ月ほどの研修の後、鉄道の現場での研修を受ける。研修といっても短期間の実習ではなく、実際に新幹線や在来線の駅係員、車掌としての勤務を経験する。
例えば車掌の場合は、まず業務の基本的な知識を学ぶ学科研修を1カ月程度受けたあと、現場での見習いを経て車掌として独り立ちし、車内の検札やドアの操作などをはじめとする車掌の業務を行うことになる。研修の一環ではあるが、業務の内容はもちろん、乗客から見ればほかの車掌と何も変わらない。
多くの場合は駅係員と車掌の両方を経験し、事務系統の職場に配属されるのは入社翌年の秋ごろになるという。同社人事部の小峰宏夫課長代理は「お客様の安全を守るという鉄道業の根幹をしっかり学ぶため、長い期間をかけて取り組む」とその目的を説明する。
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