なぜ中途入社組は重要な仕事を任されるのか それは不公平ではなく、当然のことである

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実はベンチャー企業の状態では活躍し通用した社員が、必ずしも規模が大きくなった会社においても通用するかというと、そんなことはありません。

もちろん全員がそうではありませんが、通常、会社がそれぞれのステージに進んでいく過程において、初期のメンバーが去り、新たなメンバーが加わるといったメンバーの交代が、トップマネジメント層から現場レベルまで、非常に多岐にわたるレベルで起きるのです。

なぜかというと、やはりそれぞれの能力に適した心地よい規模感や仕事のやり方があるのです。そして、会社の成長に伴う環境の変化と、自分自身の思うベストの環境にギャップが生じた際に、会社を去るという決断をするパターンが多いのではないかと思います(それ以外にも自分の都合で、ほかにやりたいことができたなども当然あります)。

環境の変化に対応することが大切

とは言え、ずっと残るメンバーもいるわけですが、その違いはどこにあるのかというと、端的には会社の成長と同等、またはそれ以上のスピードで自分自身を成長させられた人です。

会社の成長に伴い業務も複雑化したり、新たな業務が発生したり、マネジメント需要が至る所で発生するわけです。その中でうまく自分自身の知識だけでなく、仕事のやり方も含めて進化させ、環境の変化に対応することが大切です。

会社は、何も社員の成長を待ってから成長しようなどと、悠長なことを言っていられません。そう考えると成長に足りない部分は外から補充するというのは、非常に理にかなった行為です。

岡田さんの会社も中途入社が増え、なおかつそのような人たちが重要ポジションにつかれるということは、やはり強化型の採用で会社も成長の最中なのでしょう。

その会社の成長を超えるレベルで個人の知識や能力を高められるかは、ひとえに岡田さん自身にかかっています。

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