世界銀行グループは、途上国の貧困削減と生活水準向上のために、途上国政府や企業に融資やノウハウ提供をする国際機関だ。業務の開始は第二次世界大戦直後。「当時、多額の融資を受けたのは日本。そのお金でインフラを整備し、基幹産業を立て直すことで、奇跡的な成長を遂げられました」(上席広報担当官・平井智子さん)。日本もかつて世銀からの恩恵を受けていたのだ。
世界銀行はIBRDとIDAの総称
グループの機関のうち、国際復興開発銀行(IBRD)と国際開発協会(IDA)の2つを総称して、「世界銀行」と呼ばれている。IBRDは、国際資本市場で世銀債を発行して資金を調達し、中所得国や信用力のある低所得国の政府に有償の融資をする機関。
一方、IDAは、世界各国から資金を集め、最貧国に無利子の長期融資をする機関だ。そのほか、国際金融公社(IFC)や多数国間投資保証機関(MIGA)、投資紛争解決国際センター(ICSID)などがある。
現在は、ワシントンの本部のほか、世界135カ国に現地事務所を構えており、世界172カ国から集まった1万2000人の職員が働いている。うち、日本人の職員は全体のわずか3%程度という。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら