あなたは、ある日同僚から「どう? 最近忙しい?」と聞かれた場合、どう答えますか? まさにちょうど多忙な時期だったとして、どんな言葉で返しますか?
「かなり忙しいね」「けっこう忙しい時期かな」「うん、超忙しい」……。もちろん中には「意地でも『忙しい』なんて言わない、『忙しいっていうのは心が亡くなる』と書いて、うんぬんかんぬん」と力むタイプの人もいるかもしれませんが、およそだいたいこんな感じだろうと思います。
では次に、同じことをあなたが誰かに尋ねた際、「忙しさしかないです」と答えられたらどんな気持ちになりますか? びっくりしないでしょうか?
というわけで今回は、日本語の強調表現について考えてみたいと思います。
モヤモヤする、乃木坂46メンバーの発言
先日、あるバラエティ番組を見ていたときのこと。演者たちが繰り広げるなにげないやり取りのひとつに、僕のセンサーがぴくっと反応し「……またか」と少し暗い気持ちになったのでした。
それは2月7日(日)放送の「乃木坂工事中」(テレビ愛知発全国ネット放送中)。アイドルグループ・乃木坂46のメンバーが、MCのバナナマンと軽妙な掛け合いをしながら進めていくトークバラエティです。ご存じない方もいるかもしれません、乃木坂46はAKB48の公式ライバルとしてデビューし、苦節数年を経て、ついに昨年おおみそかの紅白歌合戦に出場も果たした人気グループです。
高校の制服をモチーフとした衣装に、黒髪で清楚なビジュアルが特徴の乃木坂46。番組内ではしばしばメンバー同士のちょっとした「女子校的疑似恋愛」が繰り広げられるのが、お約束となっています。
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