(第27回)大手企業のコア人材採用の第一波が終了、主要企業の大多数が内々定出し

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●キャリアセンターは顧客獲得に励め

 採用プロドットコムで行っている採用担当者へのアンケートでも、群馬や長野など首都圏からのアクセスがお世辞でも良いとは言えない地域で採用活動をしている企業からは「地方拠点の企業が首都圏で採用活動をしやすい企画を切望している。従来の研究室ルートの枠を超えた大学との取り組みなどがあるならば活用したい」との意見が寄せられる。
 また、学生向けに実施したアンケートでも「地方都市でのセミナーをもっと増やしてほしい」「東京と大阪だけの説明会の開催スケジュールをなんとかしてほしい」「地方の学生にもいい人材がい。チャンスを与えてほしい」といった声がきかれた。
 就職部から変貌したキャリアセンターには、有名企業からの転職組が多く在籍し、なかには採用担当として腕を振るった人材も少なくない。特に全国の中堅私立大学は一時期、好んでそういった人材を迎え入れたことがある。彼らの究極のミッションとは大学の就職実績を上げることに尽きる。就職率の向上は受験者や親の人気を獲得するPRポイントにできるからだ。好況下では、「一人でも構わないから、今まで採用実績のなかった有名企業に就職させる」(そうすれば翌年度の就職実績として堂々と紹介できる)という、銘柄戦略をとる大学も少なくなかった。しかし、この不況下、そのような戦略の大学の就職指導に明日はない。
 入口の受験制度改革は国レベルで議論・検討が進んでいるが、中身と出口は大学が独自に考えなければならない。特に私立大学にとって学生は受験マーケットでの顧客、採用担当者は就職マーケットでの顧客である。電話をかけてくる親をとりあえず電話口で安心させることがキャリアセンターの仕事ではない。採用担当者という顧客を掘り起こすには不況下の今、何が必要なのか。かつて採用担当者として辣腕を振るったキャリアセンター職員の奮闘に期待したい。
採用プロドットコム株式会社
(本社:東京千代田区、代表取締役:寺澤康介)
採用担当者のための専門サイト「採用プロ.com」を運営。新卒、中途、派遣、アルバイトなどの採用活動に役立つニュース、情報、ノウハウを提供している。

HRプロ株式会社

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