(第26回)不況下でも粛々と進む2010年春の選考活動

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採用プロドットコム株式会社

●4/1からアクセルを踏んだ金融機関

 4月13日にリクルートが発表した2010年の大卒求人倍率の調査結果によると、大卒求人倍率は1.62倍と昨秋の2.14倍から急減。求人総数も72万5000人となり、前年比で23.5%の減少となった。就職氷河期といわれた2000年3月卒に記録した0.99倍までの落ち込みはなかったが、求人総数の減少率は、1999年3月卒のマイナス25.6%に次ぐ大きさとなったことから、学生に与える影響が十分に大きいことは想像に難くない。
 なかでも、就職希望者と求人数のギャップが特に大きく、精神的な優位感が買い手側に高まったのは求人倍率が昨年の0.34倍から0.21倍になった金融業界である。ちなみに、この0.21倍という数字は、1996年の業種別調査開始以来、業界別で最も狭き門であることを意味している。

 さて、その金融業界だが、昨年より全国各地で単独の企業セミナーの開催に加え、年明けからは短期のインターンシップも実施。また、築いてきた流れが途切れぬように3月末までに学生とリクルーターとの面談を複数回以上重ねてきた。
 以下、年内にメガバンクの単独セミナーに参加した学生の声を採用プロドットコムの調査データからいくつか紹介してみよう。
・銀行は硬いイメージがありましたが、セミナーに参加することによって、金融業界の良いところを知ることができた。これをきっかけに金融の仕事に対する興味につながっていくと思う。
・グループワークを通して仕事を体感できたことが大収穫。また、社員や内定者と話す時間がたっぷりあり、行員の働く様子がじかに感じ取れる内容。志望度が高まった。
・個人営業の業務についてゲーム感覚で挑戦することができ、体験型のセミナーとしては充実した内容だった。体験ゲームでは学生同士で刺激し合えた。お互い志望に対するモチベーションが上がったと思う。
 上記のような学生の声はほんの一部。こういった声が信託銀行も含め、全国各地から、特定の大学や金融機関に偏ることなく届いている。

 このような綿密なコミュニケーションを継続してきたメガバンクが一斉にギアを上げたのは4月1日。ここからはスピードが勝負といわんばかりにグループデイスカッションから連日学生を呼び出しての個人面接に突入、4月第2週に入り人事面接、内定示唆となった。採用担当者向けに学生モニターレポートを提供している「している株式会社」によると「ここまでの面接回数は、昨年とほぼ同じ5回以上が平均的な選考回数。他の大手銀行などもほぼ同じスケジュールで、4月の第2週の後半には総合職の過半数がクロージングのプロセスに入っている」。

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