英文で「ついaboutをつける病」にご用心! 「微妙に惜しい」という印象を残す表現

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まれなケースでは、関係代名詞節の中で、これらの動詞のあとにaboutが来ることがあります。

One of the things we discussed about the new product was its cost.
(新商品について話し合ったことのひとつがコストです)

ここではdiscussの目的語one of the thingsが、先行詞として前に出ていますので、一見aboutdiscussについているように見えてしまいますが、We discussed one of the things about the new productという語順に直してみるとそうではないことがわかると思います。ここでもabout以下はthe thingsを修飾しているのであって、discussについているのではありません。

toをつけたくなる病も?!

先日、休日に都内のあるデパートでショッピングをしていたら、突然背後から「先生!」と声を掛けられました。振り返ると子ども連れの男性。反射的に「こんにちは」と返事はしたものの、誰だかわからず。「どこかで会ったがことあるかもしれない」とは思ったのですが、どうしても誰なのか思い出せずに、失礼は承知で「すみませんが、どちらで……」と言いかけるとI’m Jiro from ABC Corporation.(ABC社のジロウです)と英語で名乗ってくれました。

なんと、ジロウさん!スーツ姿しか見たことがなかったので、まったく気がつきませんでした。Wow, I didn’t recognize you! You look completely different.(おぉ、誰だかわからなかったよ!別人みたいだね)と言ったら、In a good way?(それっていい意味?)と聞き返されてしまいました。

会話がひと通り終わると、ジロウさんがお子さんに向かって「お父さんの英語の先生だぞ。サブロウ、お前も英語やってるんだから、ちょっと英語で話してみなさい」と無茶ぶり。意外によくあるんです、この展開。

かわいそうなサブロウくんは、いったいどうするんだろうと見守っていると、顔を真っ赤にしながら、ポソっとNo, thank you.(話さなくていいよ)と照れ笑いをしました。その笑い方が、あまりにもジロウさんに似ていたので、思わず「サブロウくん、お父さんと同じ笑い方するね。お父さんも授業中、いつもおんなじように笑うんだよ。やっぱり親子だね」と筆者が言うと、今度はジロウさんが赤くなってしまいました。

数日後、研修でジロウさんに会ったときに、サブロウくんの話になりました。「先生、サブロウが私に似ているって言いましたよね」と英語で話し始めたのです。

× You said Saburo resembles to me, didn’t you?

Yes, I did.(言いましたよ)。でもジロウさん、話の腰を折って申し訳ないのですが、resembleにはtoをつけずに言いましょうと、まず英文を直しました。

You said Saburo resembles me, didn’t you?(先生、サブロウが私に似ているって言いましたよね)

が正しい言い方。resembleはついtoをつけたくなってしまいますが、他動詞なのです。ついでに、同じようにtoを付けたくなってしまう他動詞を見ておきみましょう。intoをつけたくなる動詞のenterも一緒に覚えてください。

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