「古くさくてつまらない教えだ……」と思われる方がいるかもしれません。でも、特に20代は、目の前の仕事にどんどん取り組む「激流川下り型」のキャリアを積むことで、いつの間にかそこから自分の強みを体得できていたり、30代以降に戦う武器を身に着けていったりする時期です。
単純作業の連続であっても、昨日とは違う付加価値を今日はつけてみようとか、昨日より1分でも効率的かつ質を落とさず仕事をこなしてみようとか、そうやって毎日知恵を働かせて仕事を進めていくことで、必ず新境地が開けていきます。「短気は損気」ですよ。
20代をリクルートで過ごした私も、とにかく「顧客を選んではダメ」「どんな相手も提案次第でビッグ顧客になる」や、「いつか大きな仕事で成功したいなら、まずは目の前の小さなことを徹底せよ」と、日々先輩方に言われて育ったからこそ、今の自分があると感謝しています。
インターンシップだって同じです。「自分の視点だけでの職業体験ではない」ということを心得ていただければ、その後のどんなキャリア形成にも、何らかの形で役に立つものを得られるはずです。
「優秀」の定義は、より多様化する
大学入試の世界では2020年、センター試験に代わる「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」が始まります。画一的な知識の量から、より思考力、判断力などを総合的に求めるテストになる見通しです。
これに先んじて、各大学では受験生をより多角的な視点で判断していく流れが出来はじめており、今後は就職活動においても「優秀」の定義は多様化し、これまでと違った視点で学生を選抜する傾向が出てくるでしょう。
どうか学生の皆さんも、今から杓子定規に「インターンはこうあるべき」と決め付けないでください。インターンは自分自身の視野を拡げ、「どのようにその会社に貢献できるのか」を見つめるいい機会です。いろいろな経験を積んで、新しい挑戦をやめないでほしいと思います。
(構成:坪田塁)
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