導入余地が大きい人事システムと業務の外部委託(BPO) その2

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●BPOを利用している企業は全体の2割

 人事部門の業務を外部の専門業者に任せるBPOの利用状況について聞いたところ、BPOを利用しているのは全体の2割に留まった。検討中の企業は8%に過ぎず、6割が利用する意思を持っていなかった。そして「BPOがよくわからない」と回答した企業が12%あり、日本では人事業務のBPOがまだまだ普及していないことがわかる。

 規模別に見ると、「1001名以上」は「利用」(30%)+「検討」(18%)=48%と半数近くになるが、「301名~1000名」では「利用」(21%)+「検討」(6%)=27%と激減し、「300名以下」では「利用」(16%)+「検討」(4%)=20%になる。規模による差が大きいようだ。

 BPOを利用しない理由だが、いろいろある。最も多いのは「社内スタッフで対応できている」が67%と3分の2を占めている。他の理由はぐんと少なくなり、「外部に委託することが不安」が33%、「コストが高そう」が32%、「柔軟な対応ができなそう」が21%だ。これらの理由を見ると、人事のBPOに関する理解が進んでいないように見える。

図表5:人事業務でのBPO利用状況

●利用するサービスは「年末調整」、「給与管理」、「社会保険管理」

 BPOで利用しているサービスだが、全体で多い順番は「年末調整」18%、「給与管理(給与・手当・賞与・税金・振込)」17%、「社会保険管理(資格取得/喪失・給付・納付等)」15%だ。

 他の「勤怠管理」「福利厚生管理(社宅/寮・財形・生保・慶弔・融資)」「人事システム保守」「採用管理(新卒・中途・アルバイト)」「人事システム運用」「人事記録(考課・職務履歴)」「人事制度運用(昇格・考課管理)」「要員管理(入社・異動・出向・退職)」「退職者支援(アウトプレースメント)」などの業務は10%を切っており、とても低い。

 ただ規模別に見ると、「1001名以上」ではサービスによって利用率が4割近い項目もある。

図表6:利用しているBPO

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