翻訳教室 はじめの一歩 鴻巣友季子著
翻訳は、言葉の置き換えではない。だから訳は一つではないし、「正しい訳」というものもない。
いっとき他人になり、筆者の文章を一語一句に至るまで自ら当事者になって実体験するが、最終的には自分に帰ることで表現される。言い換えれば、「他者の言葉を生き、当事者となってそれを自分の言葉で実践(または再現)する」。それが翻訳だという。
自分以外のものになるのはけっこう難しい。言語の壁、想像力の壁を超えて他者を理解するには、共感に加え、解釈が必要だ。日本語のニュアンスも知らなければならない。
英書翻訳に新風を吹き込む翻訳家が、より深く、能動的に読書することの楽しさ、面白さを併せて語る。
ちくまプリマー新書 861円
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