会話が弾まない原因は「脳の使い方」にある! そのままでは、他人に興味が持てなくなる

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「年の差がある人と会話ができない」というのは、目に見えないことですから、形で理解できません。つまり、理解系脳番地が停止してしまっている状態になってしまうのです。

また、理解できなくなると興味も失ってしまいます。興味を失うということは、見向きもしなくなるということです。年の差のある人に興味がなくなり、観察もしなくなるという、理解系脳番地だけでなく視覚系脳番地にも問題があります。

年齢を重ねると、年下の人が何をしているか興味がなくなり、見なくなってしまいます。それがさらに理解度を低める結果になってしまうのです。

脳は1カ月で変化する!

普段どんな人と接しているか、過去の一週間どんな年齢層の人と接しているかによって脳の使い方が決まってきます。周りの環境に柔軟に適応するわけです。脳は身を置く環境の影響を、ダイレクトに受けやすい臓器といえるのです。

加藤俊徳医師

私は小児科医をしていました。診察で子どもと接する際にはそれ用のモードになります。「先生大大大好き!」「いい子ちゃんだねー」という会話が続くわけです。すると、診察後の看護師(成人女性)との会話にとても苦労します。そんなテンションで何時間も診察しているので、ナースセンターに戻って、モードを切り替えるのに時間がかかるわけです。脳が子どもと接する仕様になっているので、元に戻りにくくなっているのです。

その後、小児科の臨床を辞めて渡米しました。子どもと接する時間がなくなり、同世代の研究者と長時間過ごしました。あるとき突然子どもたちと接する機会があったのですが、なかなか、「いい子ちゃんだね~」というモードの言葉が出てきませんでした。前できていたことがまったくできなくなったわけです。

このように、脳は環境によって変化していきます。経験が脳を作っているともいえます。過去に私が脳画像を鑑定した方に、生活習慣を変えてから1カ月足らずで、脳に明らかな変化があらわれた方がいました。脳は自分で変えることができる臓器です。ですから、少し意識すれば年の差がある人との会話を成立させることは十分可能なのです。

脳コンディショニングとは、現代人が特に使わなくなってしまった脳番地、つまり右脳の視覚系、記憶系、理解系を刺激し、バランスの悪い「ゆがんだ脳」を解消しようというものです。脳の使い方を変える=脳コンディショニングすることよって、左脳に偏っていたクセを改善し、脳のバランスをよくすることができます。

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