地球上の水は循環し決してなくならない--『水危機 ほんとうの話』を書いた沖 大幹氏(水文学者、東京大学生産技術研究所教授)に聞く

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── 一方で、自然災害が繰り返されています。

立地を検討するときに、自然災害リスクをほとんど考えない。工場進出でも自宅を買うときでも、便利さと値段で決めがちだ。それはいわば逆ギャンブル。自然災害に遭遇しないなら「大儲け」になるからだ。ダムを造るかどうかにも逆ギャンブルの要素がある。洪水や渇水に遭わなければ、やらなくてよかったとなる。それが繰り返される。

──喫緊の課題はありますか。

国内について考えると、水管理のストックが施設も人もどんどん老化している。今までの水準の高さをどう維持していくか。人口は減り、負担を増やせない中で、新しいリノベーション力が問われている。

おき・たいかん
1964年東京都生まれ。東京大学工学部土木工学科を卒業。水文学、特に気候変動とグローバルな水循環、バーチャルウォーター貿易を考慮した世界の水資源評価などが専門。2013~14年に公表予定の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書統括執筆責任者を務める。06年より現職。

(聞き手:塚田紀史 撮影:今井康一 =週刊東洋経済2012年7月28日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

『水危機 ほんとうの話』 新潮選書 1575円 331ページ


  
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