大企業が続々参入 植物工場は儲かるか

3年間で工場の数は2倍以上に

 

 

一方で、採算を確保するために本腰を入れて取り組む企業も出てきた。「北海道」などの居酒屋チェーンを展開するコロワイドは、2億円を投じて子会社・コロワイドMDの神奈川工場に植物工場(敷地面積346平方メートル)を設置。6月1日から稼働した。

目的は、野菜の仕入れ価格を安定させること。ここ数年、猛暑や厳冬などで葉物野菜を中心に頻繁に価格が高騰。コロワイドもそのあおりを受けた。「野菜はほかの食材と比べて値段の上下が大きく、安定調達が非常に難しい」(コロワイドMDの井上真社長)。しかも、「同じ重さのレタスを買ったとしても、作柄によって使える分量がものすごくぶれる。いいものは7割使えるが、ひどいときは3割しか使えない」。そこで、植物工場を使って質のいい野菜の安定調達を図りたいという考えだ。また、同社は植物工場を食品加工場の2階に設置。収穫した野菜を1階の食材加工場に移せるようにし、物流コストを抑える体制を整えた。

生産できる量はコロワイド全体で使う野菜の量に比べるとかなり少ないが、今後は収穫量を増やし、「流通コスト込みで、数年のうちに露地物と同じぐらいの価格まで持っていきたい」(井上社長)と意気込む。

前出のみらいでは、収穫量を上げることによって1キロ当たり700円まで価格を下げることに成功している。が、それでも露地物より高く、対抗するために植物工場の規模をさらに拡大しようとすれば、投資負担は重くなる。参入障壁が低いだけに激しい競争も予想される。

参入企業がどれだけ本気で取り組むかが、今後の植物工場ビジネス拡大のカギを握りそうだ。

(平松さわみ 撮影:鈴木紳平 =週刊東洋経済2012年6月30日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

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