ここで、たばこの値段の比較をしてみよう。
日本国内で460円で売られている代表的な米国製たばこである「マールボロ」(赤のハードボックス)は、英国では10ポンド前後、つまり2000円もする。
店頭でこの値段を聞いた訪英した日本人は「僕は1カートンもいらない、1箱欲しいだけだ」と店員に説明してしまったというエピソードもある。それほどまでに、英国のたばこの値段は高い。
しかも、「Smoking kills(喫煙はあなたを殺す)」という直接的な警告が書かれている。日本でも警告が書かれているが、ここまで目立つようにはなっていない。
日本のたばこは買いやすいし、しかも安い
日本でのたばこの売られ方は、英国とはまったく異なっている。
前述の英国人、ポールさんは「いやー、ニッポンに行って驚いたのはコンビニなどでも簡単にたばこが買えるし、しかも安い。専用カードがなければ買えないとはいえ、たばこの自販機まで街のいたるところにある。自販機なんて英国からはとうの昔に消えてなくなっている」と驚きを隠さない。そのうえで、「日本は喫煙者にとって天国のような国です、と宣伝したらよいのではないか」と、思いもよらぬ「インバウンド誘客拡大に向けた提案」をしてくれた。
あくまで感覚的な比較だが、日本は先進国の中では「喫煙者にとって過ごしやすい国」なのかもしれない。一方、徹底してたばこを遠ざけて暮らしている「嫌煙主義者」にとって、日本は「たばこの煙から逃げるのが難しくてつらい国」と感じられるようだ。
英国人のジェーンさんは結婚相手を探す際、「性格とか年収とかを問う前に、非喫煙者かどうかをまず確認した」というほどのたばこ嫌い。そのジェーンさんは日本に訪れた際、自然あふれる風景にあこがれて、田舎を積極的に回って来たという。
その際に、つらい思いをしたという。
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