「いつの間にあちこち復活?」 大行列→次々撤退《クリスピー・クリーム・ドーナツ》が"大逆転した"現在…驚きの「行列のできない店」という戦略

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同社は他人の軒先を借りるという方法でチャネル広げ、結果的に客とのタッチポイントを拡大させて世界的に売り上げを上げた企業とも言えます。

大型店でブランドイメージをつけ、小型のキャビネット什器でコツコツ稼ぐ。これこそがクリスピー復活のポイントです。

同社のアニュアルレポートによれば、海外エリアのDFDの1カ所当たりの売り上げは1週間で642ドル(24年)とありました。とすると年間で514万円になります。

仮に国内で300拠点あるとすれば、15億円強の売り上げを上げていることになります。

小さな金額の積み上げですが、この小型売り場(棚)を増加させていくことができれば、テイクアウト店舗以上にコツコツ稼げるビジネスモデルになるでしょう。

クリスピーは、大型店舗で派手に売って行列を作る“話題先行型のブランド”から、日々の小さな売り上げを着実に積み上げていく“地道なブランド”へとシフトチェンジしていたのです。

クリスピークリームドーナツ
価格が「たくさん買うほどお得」になる「BOX割」も、ついつい買い込んでしまう理由の1つ(写真:筆者撮影)

「スタバ」のように日本が成功のモデルケースに?

現在、クリスピー社全社の売り上げは2566億円(24年12月実績。1ドル≒154円換算値)と前年比1.2%程度のマイナス基調です。しかし、日本を含めて海外店舗が売り上げを伸ばし、全体を引っ張っています。

業績比較表

スターバックスがそうであるように、本国アメリカは厳しくても日本のクリスピーが絶好調を維持して、逆に全社のモデルとなっていくのかもしれません。

クリスピーがここからさらに成長軌道を描くかは、地道な販売努力を続けていけるかに懸かっています。今後の同社の戦略動向を見ていきたいと思います。

岩崎 剛幸 経営コンサルタント/ムガマエ代表取締役社長

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いわさき たけゆき / Takeyuki Iwasaki

1969年、静岡県生まれ。船井総合研究所にて28年間、上席コンサルタントとして従事したのちムガマエ株式会社を創業。流通小売業界のコンサルティングのスペシャリスト。コンサルティングテーマは、「永続性を実現させるブランド戦略」。これまでに百貨店、GMS、チェーン専門店、TV通販会社、アパレルメーカー、広告代理店など、その領域は広く、ブランディング、ミッション経営、情熱経営の徹底・実践に取り組んでいる。2015年度 立教大学兼任講師、日本商業ラッピング協会理事など。

●ブログ「岩崎剛幸の変転自在の仕事術ブログ

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