「いつの間にあちこち復活?」 大行列→次々撤退《クリスピー・クリーム・ドーナツ》が"大逆転した"現在…驚きの「行列のできない店」という戦略

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

実は同社の89店舗のうち半数以上の店舗は「テイクアウト専門店」なのです。

直近では、25年11月にJR博多駅直結のアミュプラザ内にオープンした店舗もテイクアウト専門店です。

最近の同社の出店戦略ははっきりしていて、東京、大阪、名古屋などの超大都市には「Hot Light Theater Shops」と本社が定義する、ドーナツ製造ライン付きの大型店舗を開店させます。

しかし、通常の出店は「Fresh Shops」という、製造ラインのない通常店舗、特にテイクアウト専門の店舗を出店する方向に切り替えたのです。これなら店舗面積も小さく家賃も低く抑えられます。スタッフ数も最少人数でまわすことができ、ローコスト型の店舗運営が可能になります。

損益分岐点を低くして多店舗出店を可能にするモデルに切り替えたことが、復活への道を切り開いているのです。

クリスピークリームドーナツ
25年11月にオープンした 「クリスピー・クリーム・ドーナツ アミュプラザ博多店」(画像:同社公式サイトより)

「高級スーパー」にクリスピーが出現

そして何と言っても同社の売り方で大きく変化しているのが、スーパーやSS(サービスステーション、つまりガソリンスタンド)、日本ではアパレルブランドや駅売店の「ニューデイズ」などに、同社オリジナルのキャビネットを置き、小スペースで販売するなど卸販売チャネルを広げていること。

これをクリスピーでは「DFD(Delivered Fresh Daily)Doors」チャネルと呼んでいます。まさに工場での作りたて商品を毎日配送して販売する小さな売り場を、自社直営ではない他社チャネルに載せたのです。

私が最初にこれを見たのは20年ごろ、食品スーパーの「クイーンズ伊勢丹」の店内でした。クイーンズ伊勢丹のレジ近くにキャビネットが設置してあり、中にはクリスピーの定番商品、オリジナル・グレーズドが並んでいました。

クリスピークリームドーナツ
「ニューデイズ」に置かれたクリスピーのキャビネット什器(写真:筆者撮影)
次ページ卸売り販売の供給を強化する方向に舵を切った
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事