"脳に良い"との報告も「チーズの食べ方」の最適解――脂質のリスクをどう抑える? 健康効果を打ち消さないための「意外なルール」【医師が解説】

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

それを基本としたうえで、ナチュラルチーズを少量、満足感を得る添え物として使う。これなら、今回発表された研究と、飽和脂肪酸の摂りすぎへの注意点を両立させることができるでしょう。

一方で、脂質異常症で治療中の方、心血管疾患リスクが高い方、高血圧で塩分制限が必要な方は、先に挙げたような動脈硬化などのリスクが高いので、「認知症に良いかもしれない」という理由だけでチーズを食べすぎるのは危険です。

チーズを味方にする食べ方

認知症予防は、血圧、血糖、運動、睡眠、社会参加といったさまざまな土台の上に、食事が加わります。その食事のなかでチーズは「敵にも味方にもなりうる」食品であり、味方にする分かれ目は「どれくらい食べるか」と「何と一緒に食べるか」、そして「健康状態はどうか」 です。

目安としては、ナチュラルチーズであれば<1回20~30g程度、週に数回>という頻度が、研究結果と栄養バランスの両方から見て妥当なラインでしょう。これは6ピースに分かれたチーズなら、1回の食事で1個から2個程度の量です。

そして、全粒粉のパンや野菜、ナッツと組み合わせて食べるなら、精製されたパンと食べるより栄養価値は高まります。

「チーズを食べると認知症が減るかもしれない」という今回の国内外の研究は興味深いものです。しかし、単にチーズをたくさん食べればいいというわけでもありません。

食事全体のバランスを保ったままで、ナチュラルチーズを上手に取り入れることが、いま最も現実的な研究成果の生かし方だと思います。

谷本 哲也 内科医

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

たにもと てつや / Tetsuya Tanimoto

1972年、石川県生まれ。鳥取県育ち。1997年、九州大学医学部卒業。医療法人社団鉄医会ナビタスクリニック理事長・社会福祉法人尚徳福祉会理事・NPO法人医療ガバナンス研究所研究員。診療業務のほか、『ニューイングランド・ジャーナル(NEJM)』や『ランセット』、『アメリカ医師会雑誌(JAMA)』などでの発表にも取り組む。

 

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事