「『つみたてNISA』への誤解」「高齢者向け『プラチナNISA』には反対」 "みんなが勧めるNISA"の知っておくべき《いくつかの盲点》

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

なぜ枠があるのだろうか。税の3原則「公平、中立、簡素」で考えると、この枠が制度を複雑化し、NISAに対して、一般の人々に二の足を踏ませているところがあるのではないか。

枠の背景にはNISAの歪んだ歴史がある。制度設計に携わった者として、ここは記しておきたい。

旧NISAは前述の通り経済政策の一環だが、同時に個人の長期の資産形成を目的としていた。関係各所のさまざまな理想や反発、あるいは政治的判断の下、2014年に非課税期間5年、年間投資枠100万円でスタートした。

1年(12カ月)で割り切れない数字で始まったところにも、そのあたりの陰が見て取れるだろう(後に120万円に改められる)。 個別株、投資信託等が購入できた。

そして始まってみると、まだまだ資産運用業界の行儀がよくない時代だったため、業界の少なくない人々が「個人の長期の資産形成」という制度の趣旨を無視して「一発当てましょう。5年非課税ですよ」と一般生活者を誘うようになった。

「つみたてNISA」への誤解

そこで、きちんとしたものを用意しなければならないとして、2018年に生まれたのが「つみたてNISA」だった(以降、当初のNISAを一般NISAという)。

非課税期間20年、年40万円まで投資信託を購入できる。この際、一般NISAのような逸脱を防ぐため、当時隆盛を極めていた高分配の商品等は徹底的に排除され、インデックスファンドと一部のアクティブファンドのみが購入可能とされた。後者については設定から5年以上、資金の流入超が期間の大半であることなどの条件が課された。

こうして一般NISAとつみたてNISAという2つのNISAが生まれたのだが、この制度は毎年、どちらか一方を選ぶ必要があった。こういった流れから、現行のNISAではこの2つを含む形になった。歪な形を踏襲してしまったとも言える。

次ページなぜ同じNISAで買えるものが違うのか
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事