40代会社員を襲う「中年の危機」、転職する自信も余力もないのに"仕事のミス"が忘れられない…八方塞がりから抜け出す3つのテクニック

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ヒカルさんの話に戻りましょう。

いつものヒカルさんなら、休日は学生時代からの仲の良い友達とサイクリングに出かけるのが常です。仕事のミスの後で全く気乗りしなかったのですが、試しにいつも通り出かけることにしました。その結果、サイクリング仲間が不意にこんな話を切り出したのです。

「おまえってさ、学生時代、駅前の居酒屋で働いてたよね。お客さんと仲良くなるのがうまくて、しょっちゅうおごってもらってたな」

そんなエピソード、ヒカルさんはとっくに忘れていました。

「そうか、昔の俺ってそうだったんだ。今よりよっぽどコミュニケーション上手だったんだな。そういえば、自分から話しかけて、お客さんにいろいろ教えてもらってた。こういうやり方、仕事にも活かせるのではないか」

「言葉」のイメージに縛られていないか?

テクニック2:言葉を定義する

実は、仕事の失敗では、誰もが落ち込むわけではありません。もっといえば、落ち込み方もさまざまです。仕事の失敗が、なんらかのプロセスを経て気分を落ち込ませているのです。

このプロセスのひとつが認知です。私たちはある出来事を経験すると、知らず知らずのうちになんらかの自動思考を持ち、それが気分に影響します。

この自動思考にたびたび登場するのが、「言葉」です。私たちは、現実で起きたことそのものよりも、自分で感じた言葉のイメージ、固定観念に縛られて苦しんでいることがあるのです。

例えば、1時間かけて作成した資料が保存できていなかった。そんな時、ある人は「私ってドジで、チームや上司に迷惑をかけているな」という自動思考が出てきたとします。この「ドジ」や「迷惑をかけている」というのは、出来事に対してのラベリングです。言葉でラベルを貼り付けることで、みじめでつらい気持ちが促進されているのです。

このような時には、あえて「ドジ」や「迷惑」とは自分の中でどのようなことを指すのかを定義し直してみるのです。ヒカルさんの例で解説しましょう。

ヒカルさんは、漠然と「普通の社会人でありたい」と思っていて、自分のことをそれができないだめなやつだと思い込んでいました。そこで、ヒカルさんは「言葉を定義する」技法を使って、「普通の社会人」ってなんだろうと考えてみました。

ヒカルさんの考えた普通の社会人の定義は、次のようなものでした。

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