脱炭素から安定供給の危機へ「エネルギー大混迷」。目まぐるしく変わる世界のエネルギー情勢の今

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林欣吾・電気事業連合会会長は電力需要の増加が見込まれる中で「再エネも原子力も火力発電も必要だ」と本誌26年1月10-17日号のインタビューで語った。

トランプ政権がパリ協定からの離脱を表明するなど気候変動問題をめぐる国際情勢が変化する中でも、日本政府はGX政策を堅持し、脱炭素社会への取り組みを続ける。化石燃料依存度を下げることは、脱炭素のみならずエネルギー安全保障にも寄与するとの考えがある。だが三菱商事が洋上風力発電で落札した3案件から撤退するなど、GXの道筋は困難を極めている。

原子力については、東電の柏崎刈羽原子力発電所6号機の再稼働が決まった矢先に、中部電力浜岡原発の新規制基準適合性審査で、基準地震動策定の前提となるデータの選定において不正が判明。原発を脱炭素電源の中心にとの政府方針にも水を差す形になっている。

大国が鉱物資源を「武器化」

世界を見渡すと、トランプ政権によるベネズエラ侵攻で明らかになったように、大国がエネルギーや鉱物資源を「武器化」する動きが鮮明だ。中国は26年1月、日本を標的にしてデュアルユース(軍民両用)製品の輸出制限に踏み切ったと発表。その中にはレアアースなどエネルギー関連の重要鉱物も含まれているとみられる。

エネルギー自給率が低く、安定供給に弱点を抱える日本はどうすべきか。特集を通じ日本の進むべき方向を探る。

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岡田 広行 東洋経済 コラムニスト

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おかだ ひろゆき / Hiroyuki Okada

1966年10月生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。1990年、東洋経済新報社入社。産業部、『会社四季報』編集部、『週刊東洋経済』編集部、企業情報部などを経て、現在、報道部コラムニスト。電力・ガス業界を担当し、エネルギー・環境問題について執筆するほか、2011年3月の東日本大震災発生以来、被災地の取材も続けている。著書に『被災弱者』(岩波新書)

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