世界で信用を失いつつあるアメリカ、「世界の中の日本」が意識すべき付き合い方とは

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

1つは、今のお話にあったように、アメリカに対する信用が低下していること。もう1つは、アメリカ以外の国、なかでも中国を筆頭とした新興国グループの経済が拡大していることです。

新興国グループの経済規模が大きくなればなるほど、もう従来の基軸通貨、すなわちドルを使わなくてもやっていけるという選択肢が出てくる。

長期的なスパンでは、ドルという通貨への信頼や、ドルを基軸通貨としてきた体制への依存度が落ちてくる可能性はあります。近年の金価格の上昇は、その1つの表れとも言えます。

日本の立ち位置はこのままでいいのか?

――それは日本にとって好ましいことでしょうか。あるいは、そうではないのでしょうか。

日本は言わば「アメリカべったり」ですから、アメリカが落ち目になるのは困ります。ただアメリカ経済そのものが衰退するかというと、その可能性は低いでしょう。

AIなどのデジタル分野ではアメリカ企業の寡占状態がいっそう進み、そのなかでアメリカが西側諸国の経済を握る。

一方、急速に台頭してきた中国がBRICSなど新興国を束ね、デファクトスタンダードとなる。軍事面だけでなく、経済面でも、そういうせめぎあいの感じになっていくと思います。

――現在、アメリカは世界第1位、中国は世界第2位の経済大国でしたよね。このツートップが今後も続くということでしょうか。

そうです。残念ながら、それ以外の国、たとえばEU諸国や日本には、この米中に対抗できる経済的な強みがほとんどないので、どんどん両国との格差が広がるという構図になっていくでしょうね。

そして、このままいけば、今までもいちばん強かったアメリカは、今後さらに強くなればなるほど、横柄な振る舞いが増えていく。

そうなったときに、はたして世界中の国々がアメリカを信頼し続けるのか。経済的には今後も伸びるとしても、国際社会での信頼度は、徐々に低下していくと思います。

そこで出てくるのが、本当に日本は「アメリカべったり」のままでいいのかという大きな問題です。

(第2回に続く。構成/福島結実子)

武居 秀典 国際情勢アナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

たけい・ひでのり / Takei Hidenori

一橋大学卒業。三菱商事で主に調査・分析業務に従事。調査部長や北京現地法人社長を歴任。
ロンドン、ニューヨーク、北京などに計14年間駐在。
2023年同社退職後、企業向けアドバイザーや研修講師などを務める。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事