(第49回)電気自動車への転換を中国が主導する可能性

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(第49回)電気自動車への転換を中国が主導する可能性

中国での事業展開を考える場合にもう一つの重要なポイントは、基本技術が転換してしまう可能性である。自動車の場合に、これは根本的な問題を提起する。

自動車メーカーは「中国こそ、これからの主戦場」として、中国での生産と販売を増やそうとしている。しかし、ガソリン車の時代が今後も続く保証はない。以下で述べるように、中国で電気自動車(EV)への大転換が起こる可能性が高い。そうなったとき、ガソリン車やハイブリッド車の生産を中心とする日本の自動車メーカーが、これまでのような技術的優位性を維持できるかどうかは、まったく不透明だ。

この問題を考えるにあたって、これまでEVが普及しなかったのは、1980~90年代を通じて原油価格が安定していたためであることを想起しよう。いかに便利でも、高コストでは使えないが、2000年代の後半に原油価格が上昇してきたために、EVが現実的なものになった。

中国ではこれに加えてつぎの条件があるため、EVが主流になる可能性が他の国に比べて高い。

第一は、エネルギー・セキュリティ上の要請である。IEA(国際エネルギー機関)の見通しによれば、08年から35年までの世界の石油消費の増加のすべては、OECD非加盟国(つまり、非先進国)で生じる。増加の4割近くを中国が占める。この大部分は運輸部門であり、9割以上は自動車によるものとみられる。


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