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「読書は長いほどいい」→大いなる誤解。全国学力テストの分析で判明した、「2時間以上」で成績が下がる"逆U字現象"の衝撃

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小学6年生では、明確な逆U字現象こそ起きていないものの、2023年度でも2025年度でも、「まったくしない」から「30分以上、1時間より少ない」までは学力が急激に伸びて、「1時間以上、2時間より少ない」以降は、伸びが鈍化していることがわかります。

ごくごく単純に考えると、「0分(まったくしない)」が「20分(10分以上、30分より少ない)」になると、成績は7ポイントくらい上がります(2023年度:国語で6.9ポイント、算数で7.2ポイント、2025年度:国語で6.9ポイント、算数で7.9ポイント)。

読書は30分程度までの短時間が一番“お得”

一方、「20分(10分以上、30分より少ない)」を「90分(1時間以上、2時間より少ない)」にしても、2〜3ポイントくらいしか上がりません(2023年度:国語で2.3ポイント、算数で1.6ポイント、2025年度:国語で3.0ポイント、算数で2.8ポイント)。

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平日20分程度の読書で7ポイントの上昇、そこから70分増やしても、2〜3ポイント程度しか上がらないのです。

要するに、読書は30分程度までの短時間に抑えておくのが、一番お得ということになります(あくまでも読書効果の面では、ですが)。

このような「まったくしない(0分)」と比較したときに、「ちょっとやる(5〜30分)」で大きな成果が得られる現象は、逆U字現象と同じく、広く見られます。ところが私の知る限り、この現象には定着した名前はないようです。

同じ本や簡単すぎる本ばかり読む、あるいは、集中せずにダラダラと読む……というよりも、本を開いているだけ、という状態になってしまう……。

こうした質の低い読書を長時間続けるくらいなら、読書は短時間で切り上げて、他の活動(勉強や遊び)をしたほうが、その子どもにとっては有益な時間になるでしょう。

あるいは、長時間の読書が、イコール、質の低い読書、となってしまわないように気をつけることがとても大切だということになるのです。

【参考文献】猪原敬介.(2025). 読書時間・読み聞かせ頻度と語彙力・読解力スコアの関係についての基礎的分析 線形的および逆U字関係についての検証. 東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所(編), 子どもの語彙力・読解力に関する基礎分析「子どもの生活と学び」研究プロジェクト「語彙力・読解力調査」より, 東京大学社会科学研究所研究シリーズ(Vol.72, pp.119-134)

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