長びく鼻水や咳…それ、風邪じゃない可能性も。意外と知らない「冬に増えるダニ被害」の対策と治し方――「放置するとQOLが低下」と医師が忠告

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ハウスダストアレルギーと診断されたら、まずやるべきは抗原への曝露を減らすことである。具体的にはしっかり掃除することと、換気を増やすことだ。

日本の冬場の暖房は気温18~22℃、湿度30~40%程度に設定することが多いが、家庭によっては22~24℃、湿度40~50%まで上がっていることもある。窓が結露する場合など、このレベルに達している可能性が高い。

ヒョウヒダニは気温25℃、湿度70%前後の高温多湿を好む。換気をせず、過度な暖房や加湿を続ければ、ダニが増殖しやすくなる。暖房を切ればダニは死ぬので、アレルゲンとなる死骸が増える。この結果、ハウスダストアレルギーが悪化しやすい。

薬の種類・使い方のコツ

では、ハウスダストアレルギーではどんな治療が行われるのか。

患者さんに対してまず行われる治療は、対症療法だ。処方される薬はスギ花粉症と同じで、抗ヒスタミン薬やロイコトリエン受容体拮抗薬などの内服薬、点鼻ステロイドや点眼薬だ。

抗ヒスタミン薬のなかには、フェキソフェナジン(アレグラFX)、ロラタジン(クラリチンEX)など、市販薬もある。まずはこのような薬を使うのも手だが、それで効果が不十分だったら、クリニックでオロパタジン(アレロック)、レボセチリジン(ザイザル)など、抗ヒスタミン作用が強い薬を処方してもらうといいだろう。

ビラスチン(ビラノア)のように、比較的効果は強いのに、眠気がほとんどない薬もある。医師は症状の改善具合と眠気などの副作用に応じて、薬の量や服用時間(眠気が強い人は睡眠前に服用)を調整してくれる。

そして近年、ハウスダストアレルギーには、症状を抑える対症療法に加え、体質そのものを変える「脱感作療法」という免疫療法が注目されている。その代表が、鳥居薬品が販売するミティキュアである。

舌下免疫療法はスギ花粉症治療ではすでに行われていたが、それに続いてハウスダストアレルギーに対しても始まった。

ミティキュアは、ヤケヒョウヒダニとコナヒョウヒダニ由来のアレルゲンを用いた舌下免疫療法の錠剤だ。アレルゲン成分を舌の下で溶かして吸収させることで、免疫に対する反応を弱めていく。1990年代以降、デンマークのALK社が主導し、臨床開発に成功した。

舌の下から薬の成分を吸収させるのは、舌下粘膜が免疫学的に「特等席」といえる場所だからである。

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