咄嗟に湧き上がった【怒りの感情】をグッと抑えたいとき…握りしめるべきは「右の拳」か「左の拳」か?

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つまり怒りの正体は、「アクセルが踏まれ、前頭葉がブレーキをかけるまでの、ほんの数秒間の脳の暴走」なのです。

このわずかなタイムラグの間に、私たちはきつく言いすぎる、八つ当たりする、ときには手を出すなど、深く後悔するような行動を取ってしまうわけです。

最初の数秒をやり過ごせず、怒りを暴走させてしまうと、その後の30分~2時間は必ず「感情の後処理」に使われます。

・言いすぎたことへの後悔

・相手の反応への不安

・集中力の低下(やるべき仕事に戻れない)

・人間関係のズレを修正するための対話

こうしたことに時間とエネルギーをとられてしまうのです。

怒りの長さは、たったの数秒。しかし、そこから生まれる「マイナスの連鎖」は、実際にはその100倍以上もの時間を私たちから奪うのです。

科学が示す「怒りが止まらない人の見えない原因」

しかし、このメカニズムを理解すれば、怒ることやそれに伴う時間とエネルギーのムダ遣いを劇的に減らすことができます。

ノースウェスタン大学のフィンケルらが、15~17歳の交際経験者936人を調べたところ、暴力的な言動が多い人にはある共通点がありました。それは、自己統制力が低いこと。自己統制力が低い人は高い人に比べて、およそ10倍も暴力的な行動をとっていたのです。

さらに研究チームは、18~21歳の被験者71名を

①話を聞いた瞬間に、思ったことをそのまま話すグループ

②話を聞いた後、10秒待ってから話すグループ

の2つに分け、「怒りがわくようなシナリオ(恋人が浮気する設定)」を聞かせ、感想を聞きました。すると、②のグループは①のグループに比べ、暴力的な言葉が半分以下に落ちたのです。

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