購買行動や仕事の生産性を左右する「ちょっとした感情」の見過ごせない影響——行動経済学の視点で「幸せの仕組み化」を意識してみよう
また、アフェクトは伝染しやすいという特徴もあります。仕事がうまくいっていい気分で帰ってきても、家で家族がイライラしていたら、たちまち自分の気持ちも暗くなる……そんな経験がある人も多いはずです。
大して欲しいと思っていないものでも、いっしょにいた人が「これいいよね!」と言うと、自分までポジティブアフェクトを感じてしまうこともあります。
ちょっとしたアフェクトこそが仕事の効率を上げたり、商品の売れ行きを左右したり、人生を変える大きな決断を満足できるものにしたり、ときには世界を変えるほどの動きにもなっていくこともあります。
たとえば世界40カ国で行われた研究によると、Spotifyでポジティブな音楽が多く聴かれている時期に、世界各国の株価も上昇傾向があるという結果が出ています。音楽のポジティブアフェクトが、株価にまで影響している可能性もあるのです。
その瞬間の印象で人は意思決定してしまう
このイラストをパッと見て、どう感じましたか?
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テーマパークが好きな人なら、「みんな楽しそう」「家族で行きたいな」といったポジティブな気持ちになるでしょう。しかし、多くの人がひしめき合っているように見えるので「アトラクションは大行列だろうな。ちょっとめんどうくさい」と感じる人もいるかもしれません。
もしもこのイラストがこのテーマパークの宣伝ポスターだった場合、描かれる人の数を減らすことで「なんとなく嫌だ」を減らせるかもしれません。このように、アフェクトはビジネスや人々の行動に大きな影響を与えているのです。
アフェクトは、私たちのお金の使い方にも影響を与えます。現金で支払うときには「お金を使っちゃった」という小さな罪悪感がありますが、クレジットカードや電子マネーを使うときにはあまり気にならないものです。
また、多くの人はチャージされたお金よりも、たまったポイントで支払うほうが、ネガティブアフェクトを感じにくいものです。さらに「ポイントで、普段は買わないものを買おう」などと思いがちです。アフェクトは経済活動だけでなく、私たちの生活をより快適でハッピーにするのにも役立ちます。
「この人って感じがいいな」と思える人との仕事は楽しいものですよね。でも、それだけではありません。同じ仕事でもポジティブな気分でやったほうが効率よく終わらせられることが行動経済学の調査でも、わかっています。


















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