「ひらがなも書けない新人」に現場は激怒 人手不足でも"学歴フィルター厳格化"に踏み切った企業の本音

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では、今後はどうなるのでしょうか。日本も将来アメリカのようにジョブ型雇用が普及したら、職歴が重視されるようになり、相対的に学歴は重視されなくなる、という予想があります。

たしかにジョブ型雇用は、ジョブ(職務)に空きが出たらその穴を埋める人材を採用する欠員採用なので、ジョブを担当できるスキルの有無が問題になります。スキルの有無がわかるのは、やはり職歴です。

ただ、これは職歴がある中途採用に限った話で、職歴がない新卒採用には当てはまりません。新卒採用では、「現在どういう知識を持っているか」「会社に入ってから知識・スキルを効率よく習得するポテンシャルがあるか」という2点が重要です。

企業がこの2点を確認するうえで、学歴(や資格)が有効です。高学歴が2点を完全に保証するわけではありませんが、有力企業に応募者が殺到する状況では、学歴でフィルターに掛けるのは効率的です。新卒採用では、今後も学歴フィルターが重要でしょう。

AI化とグローバル化で学歴重視へ

さらに筆者は、10年後には、日本も諸外国のように学歴社会になり、一定以上の学歴がないと新卒段階で希望するような職業に就けないようになると予想します。N社のように、「国公立かMARCH以上」といった学歴フィルターをひそかに設定する企業が増えるでしょう。

一つの理由は、AI化です。AIが発達・普及すると、いまは新人・若手が担っている単純業務が激減します。すでにアメリカでは、大手IT企業が新卒採用を絞り、若年層の失業が深刻になっています。

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