「貯金をしているから大丈夫」だった時代は、もう終わってしまった。
昔は高金利が預金を増やしてくれた。だから、まじめに働き、コツコツ貯金するだけで老後の備えができた。ところが今や金利はほぼゼロ、物価は上がり続け、同じ額のお金で買えるものが減っていく。給料は上がっているのに、生活は苦しくなる一方だ。
それでも、投資が怖い人はまだ立ち止まっている。投資で失敗した例だけを見て「やらなくてよかった」と安堵する。
ところが実際は、そんな人ほど静かに損をしている。彼らがこのまま何もしなければ、「どんどん貧しく」なっていき、つつましい幸せすら維持できなくなるだろう。
なぜそうなるのか。そうならないためには、将来に備え、未来を守るにはどうすればよいのか。
現役投資アナリストとして富裕層と接してきた執筆者が、その著書『
投資家の母が20歳になった娘にどうしても伝えたいお金の話』の中で、現代だからこそ欠かせない「学んでおくべきこと」を解説する。
昔はそうじゃなかった
1980年代、韓国の銀行の定期預金金利は、12~13%だった。
定期預金口座に1000万ウォン(約100万円)を入れておけば、最低でも1年で120万ウォン(約12万円)の利子がついた。1億ウォン(約1000万円)を入れておけば、1200万ウォン(約120万円)だ。だから、まじめに会社勤めをして、貯金をしておきさえすれば、おのずと老後の備えができたのだ。
ところが、2000年代はじめに金利が10%台に下がり、2020年の新型コロナウイルス流行直後には、0.5%まで急落した。1000万ウォン(約100万円)を預けても、1年で5万ウォン(約5000円)しか利子がつかなくなってしまったのだ(訳注:2025年の日本の普通預金金利はさらに低く約0.2%)。
とうとう給料を貯めるだけではやっていけない時代がやってきたのだ。それでも、いまだに投資を怖がる人がたくさんいる。
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